137.オッパイは語る「後編」(マウン) お嬢様のお宅で眠ろうとすると、きゃ〜、巨大なオッパイが〜、迫って来た〜。
アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様
皆様、おはようございます。
安希@日本の秋空って、こんなにも青く美しかったかしら〜、感動的だわ〜。
ボツワナレポート「オッパイは語る」の後編を書いていこうと思います。
バスの中で知り合ったファッショナブルなお嬢様のお宅へ到着した場面から。
お嬢様のお宅は、町の中心街からは少し外れたところにある住宅街にありました。
ボツワナは砂漠地帯が多いためか、家へ向かう道路も家の周りも、砂で煙ってしまっていて視界がとても悪く、マスクなしで呼吸をつづけると咳が出そうな悪い予感がありました。
家は平屋の一軒家で、コンクリート造りの広くも狭くもないような建物でした。
早く家の中へ逃げ込んで、砂煙から逃れたいと思ったのですが、なんと、家の中までが砂だらけ。
じゅうたんも、ソファーも、テレビもDVDプレーヤーも、全部砂でざらざらなのです。何故かと言うと、ドアや窓にガラスが入っておらず、吹きさらしだから。
入口のドアに関しては、もうぼろぼろで壊れてしまっていて、蝶つがいもすべて取れてしまっているので、ただ、斜めにたてかけてあるだけでした。
砂漠地帯の夜は、どんどん風も強くなり冷え込んできます。とりあえず、砂塵吹きさらしの家の中で、ボロボロに汚れたソファーへ座らせてもらって、夕飯(買ったばかりのハンバーガー)を食べることにしました。
すると、家の中にいた彼女の弟(18歳くらい無職)、妹(12歳くらい)、従妹の女性(20歳前後)、お母さんなどの視線が集中。
一人だけ食べているのも確かに変だけど、女性は夕方頃にチャーハンやサラダやチキンを山ほど食べて、夕食は終わっているはずだし、もう時刻は夜の10時を回って、私は自分の夕飯だけハンバーガー屋さんで適当に買ってきただけだったので、分けようもないし・・・。
ハンバーガーを食べ終わって、ジュースを少し飲むと、隣に座っていた彼女が言いました。
「ポテトはもう食べないの?」と。
「食べます。今から。」
私はと〜っても空腹だったので、そのままポテトも食べました。と言うか、どうしてこんなシチュエーションに陥ったのだろうか・・・と真剣に考えてしまいましたね。
彼女はお嬢様ではないのかしら?では、なぜ何度も「おごってあげよう」とか言ったのでしょうか?そして洋服に気を使い、買い物をしまくっていた彼女のお金はいったいどこから出てきたのかしら?と・・・。
DVDやアクセサリーを大量に買い込むぐらいなら、そのお金でみんなでポテトを買えばいいじゃんかぁ。もっと安いアフリカの伝統料理をたらふく食べて、美味しく健康な暮らしをすればいいじゃんかぁ。
さらに、彼女の家にはトイレがなく、用を足したくなった私は、通りの反対側の荒れたステップ地帯まで走って行って、いっしょに着いてきた従妹と並んで用を足しました。
従妹の女性は履物をはかず、素足で野外トイレに走って行き、そのままの足でもちろん家の中にも入って来るわけです。ボツワナって欧米化の進んだ金満大国なんじゃないの?どうしちゃったの?
そしてもちろん、シャワーなどあるはずもなく、しかも砂漠の夜はとても寒いので、外で水を浴びるとかそんな気持ちにもなれずに、シャワー浴びていない歴3日目の、小汚いおばちゃんは、自分の寝袋を広げて中へ入りました。
すると、隣のボロボロのマットに横になった女性が言いました。
「私達、貧乏なの。お金が無いの。」
ほぉ・・・、これはもしかしてボツワナ流の物乞い活動かしら?と思ったおばちゃんは、その後、彼女といろいろな話をしました。
彼女曰く、
「自分も、弟も、従妹も、従妹の彼氏(家にいる)も、誰も働いていないの。母親がパートの仕事を少ししているんだけど、収入は少ないので、私達はとても貧乏なのよ。」
「では、あなたは普段何をしているの?」
「叔母の家や彼氏(首都で仕事をしている中国人)のところへ行く以外は、何もしていない。」
う〜ん、何もしていないのに金遣いは荒いのねぇ。しかも、首都やおばさんの家はとても遠方にあるわけで、交通費だけでもばかにならないと思うのです。
「では、何もしないならしないで、もっと節約するために本当にどこへも行かずに家事を手伝うか、それか、何かをしたいなら、買い物ではなくて仕事をすればいいんじゃないかしら。弟さんもそうだけど、みんなで働けば?」
「ボツワナでは仕事なんて簡単には見つからないのよ。ここは全てがコネとセックスなの。」
「コネとセックス?」
「そうよ。ボツワナの企業は、ほとんどが家族や親せき経営なので、身内しか基本的には雇わない。もしもそうでなくて仕事が欲しければ、まずあなたはとても美しく魅力的でなくてはいけないわね。ボスとセックスすれば、少し仕事がもらえる。そういう社会よ。」
彼女があまりにも堂々とそういう話をするので、ビビりました。
さすがにおばちゃんとしても、「じゃあセックスすれば?」とは言えず、浪費癖だけでも直せばいいのにと思いつつも、「大変なのねぇ」と言葉を濁しました。
ここまで話してくると、彼女の煌びやかな服の理由も、散財できる理由も分かる気がしてきました。
おそらく、彼女にとって中国人の彼氏と言うのは金づるですね。そうでなければ、派手な生活はできないし、その反対に着飾り続けないと「金(セックス)」の機会が減るのでお金が無くなってしまう。
公けに売春をしているわけじゃないけれど、仕事にしても恋人にしても、つまりはそういうことなのかなと思いました。
そして深夜になり、いよいよ疲れてしまったおばちゃんが眠ろうとすると、彼女が・・・、とっとっ突然、脱ぎ出した〜。ひえ〜って言うか、何故??
私は平静を装い通しましたが、なんでこのタイミングで脱ぐのじゃ〜っと思いました。
そしてよ〜く考えてみると、もしかすると彼女は、私を男と勘違いして誘っていた・・・そんな可能性があるのです。
実は、彼女に最初に会ったとき、つまりはバスに乗ったときに、周りにいた若い青年たちとおばちゃんは冗談の言い合いをしていました。
アフリカの男の子が外人を見つけたときは必ず言うことを、彼らはやはり言ってきました。
「僕と結婚してくれ。そして一緒に日本へ行こう!」
そこでおばちゃんは、こう言いました。
「ああ、残念だねぇ。私は男なので、君(男の子)とは結婚できないよ。」
すると青年は、
「大丈夫だよ。僕は実は女なんだ。だから君とは結婚できる。」
と返してきました。
その後も、もちろん冗談としてそんな会話がず〜っと続き、周りにいた男の子たちとの間では、「あの日本人は男だ(冗談)」という設定になったままバスは走り続けました。
そして、例の女性はというと、会話の途中でバスに乗り込ん出来たので、「私が男だ」の部分からしか知らなかったのです。
とくに、私はアジア人種という、彼らにとっては普段見慣れていない人種なので男女の判別がつきにくいうえに、背も高くて髪も短い。
もしかしたら、彼女の愛しの中国人の彼氏よりも、私の方が長身だったかも?という勘違いの可能性です。
さて、夜の場面に戻りますが、彼女は明かりを落とすと私の隣へやって来て、素っ裸になって話しかけてきました。
私はもちろん、寝袋の中で硬直し、さっと目を閉じました。あ〜こんなシチュエーションはもういやじゃ〜っと思いつつ。
そして吹きさらしの寒くて煙たい家の中で、悪夢にうなされて目を覚ますと、はぁ、ついに発熱しました。
この後は、病気の旅人(ウィントフック)で書いた通りです。
翌朝目が覚めると、彼女は再び私に接近してきました。もちろん裸のまま。
「ねぇ、どうだった?よく眠れた?」
そう訊ねる彼女の巨乳が、私の胸まで30センチくらいという距離に大接近、そしてそのままの状態で固定。う〜ん、なんでもいいから、まずはその巨乳を片づけていただきたい。目のやりどころに困るのでございます。
■豊かな国?
さて、ボツワナでオッパイ騒動に巻き込まれ、発熱し、そのまま家を逃げ出した私は、ふらふらになってテントを張り、翌日にはナミビアへ脱出しました。
もしも、彼女の家へ行っていなかったら、ボツワナは鉱物資源に潤う、欧米的近代化が最も進んだアフリカの国。お金持ちの国としての印象だけを私の中に残したはずです。
けれど現実は少し違っている様子でした。
ボツワナは、鉱物資源がある割に人口が少ないので、一人当たりのGDP比較ではアフリカトップクラスです。世界200カ国の中でも70位くらいに位置し、インドや中国やタイやベトナムよりももちろん上です。
要するに、金持ちです。
そして、欧米化された町並みや、人々のファッションから乗り物、いろんなものを見ても、「貧しい」という印象はありません。
ではボツワナは豊かなのかと言えば、必ずしもそうとは言えない。
彼らは高いお金を払って「いびつな欧米的暮らし」を手に入れ、とても高い「ファストフードのハンバーガー」を自慢げに食べ、家にはDVDプレーヤーがあるけれど、それらは砂にまみれて、トイレも窓のガラスもない。
そして、コネとセックスで金の動くボツワナは、世界で最もHIVの感染率の高いエリアに入っていて(アフリカ南部)、お金はあるけれど平均寿命が40歳くらいという、世界で最も命の短い国の一つでもあるわけです。
こうなってくると、豊さって、お金って、なんなんじゃ?と思わざるを得ませんね。
女性の家で、朝の身支度をしているとき、彼女の母親がソファーに座ってテレビを見ながら、とても疲れた顔で朝ごはんを食べていました。
朝ごはんは、ポテトチップスでした。
ボツワナのオッパイ・・・何かを語っていると、おばちゃんは思うのです。
さて、話がまた長くなってきたので、今日はこの辺で・・。
次は、さらに大金持ちの隣国、ナミビアと言う国で、「豊さ」について考えます。
ではまた、ごきげんよう。
安希
- [2009/11/03 16:47]
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136.オッパイは語る「前編」(フランシスタウン) 資源に恵まれ、金銭的に潤うボツワナ。欧米化が進むアフリカの国で、一人の女性に出会いまして・・・。
アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様
皆様、どうもこんばんは。
安希@日本で風邪を引きました。が、もう治りました。
インフルエンザだったらいいな〜と期待もしましたが、たぶんただの風邪(遊びすぎによる疲労)だったと思います。
来年のメキシコ旅行に備えて、インフル菌、欲しかったけどな〜。
(おばちゃんの年齢だと、ワクチンの順位が遅くて入手は絶望的なので、できれば日本にいる元気な時期にウイルスにかかってしまいたいです。)
さて、ボツワナのレポートをまだ書いていなかったので、大変遅くなりましたが、書いてみることにしました。
今回の題名は、レポート始まって以来のポルノチックなムードが出ていますが、まあ、はい、確かに、そんな感じの体験でした。
まだまだ経済崩壊の後遺症に苦しむジンバブエを抜け出したおばちゃんは、隣国でお金持ちのボツワナへと、よりよいネット環境を求めて移動しました。
国境を越えると、あらま〜、きれいな車がきれいな道路をビュンビュン走っています〜。街はまるでヨーロッパのように整い、街路樹にそって歩道を歩くと、ファストフードやアイスクリームのお店が、ほら〜。
鉱物資源にとても恵まれ、国立公園には動物もたくさんいて観光業はまさに殿様商売状態(高額ツアーばかり)。人々の服装、食事もかなり欧米化されていて、アフリカにいる感じがほとんどしない。
そんなボツワナで長距離バスに乗り込んだ私は、隣りの席に乗っていたボツワナの若い女性と知り合いました。
彼女はとてもファッショナブルで、おしゃれなスカートに、スカーフに、ハンドバッグもお財布も、見る限り全部新品のような輝き。
そして彼女は、バスが停まるとやってくる物売りたちからも、ばんばん買い物をするのです。
DVDを5枚まとめて買ったり、スナックや小物も好きなだけ買っている様子でした。
あらまぁ、景気がよろしいわねぇ〜、と様子を眺めるおばちゃんはと言うと、実は国境での両替に失敗してしまい、バス代を支払ったら現地通貨が尽きてしまって、キャッシュゼロの苦境に陥っていました。
ジンバブエを出発した早朝に、ゆで卵とパイを食べたのを最後に、ず〜っと絶食。夕方4時ごろサービスエリアにバスが停まると、いよいよ空腹がピークになりました。
何か食べたいけれど、仕方が無い・・・、道端でフライドチキンの骨をかじる野良犬たちをじ〜っと眺めながら耐えていると、隣りの席の彼女がやってきて言いました。
「お金が無いのなら、私がおごってあげましょう。何でも好きなものをオーダーしてください。」
彼女の食べているサラダもチキンの乗ったチャーハンも、そりゃあもう美味しそうだし、そりゃあもう食べたいわよ〜〜〜!!!って思いましたが、
おばちゃんには、先進国日本から来た年配の女としての、つまりはおばちゃんとしてのプライドがあり、そんな若きアフリカの小娘ちゃん(二十歳前後)におごってもらう訳にはいかないのです。
そこで、垂れてくるヨダレをごくりと飲み込んで言いました。
「気遣ってくれて本当にありがとう。だけど、次の街まで行けばATMがあるかも知れないし、そこに着いてからご飯を食べることにするわね。」
その後も、彼女は何度か「何でも買いたいものがあれば、私がお金を出します」といってくれたけれど、おばちゃんは意地を張って断ったのでした。それにしてもボツワナって、本当に金持ちだわ〜、他のアフリカでは絶対有り得ないことだもの〜、と驚きながら・・・。
すると彼女は、煌びやかな財布の中から一枚の写真を取り出して言いました。
「これが私のボーイフレンド。中国人で、現在はボツワナの首都で仕事をしているの。彼ってと〜っても素敵よ!」と。
あら〜、よかったわねぇ〜、勝手にしてちょーだいね〜。おばちゃんがこんなにお腹空いて苦しんでるときに、幸せな恋愛の話とかやめてね。マジで切れるわよ。
彼女は、どこから見てもおしゃれ好きな順風満帆なお嬢様。そして彼女は言ったのです。
「バスが街へ着くころには、おそらく夜9時を回ってしまうので、宿を探すより、私の家へ泊りに来てはどうですか?それから、あすは叔母の家へ行くのだけれど、ぜひ一緒に行きませんか?」と。
確かに、夜の街で宿探しをするのは面倒なことだし、ここはお言葉に甘えて、一晩だけお宅に泊めてもらって、次の日の朝から宿へ移動するのがベストだと判断しました。
その前2日間も、ジンバブエで行き当たりばったりの移動生活だったわたくしは、シャワーも2晩浴びていないし・・・このお嬢様のお宅へ行けば、シャワーを使わせてもらえるんじゃないかしら。と期待したのでした。
さて、街に着くと、まずはATMへ飛んで行ってキャッシングをしました。そして彼女に言いました。
「やっとキャッシュが手に入ったので、ちょっと夕飯を買いに行って来るね。」
すると彼女は、
「家に向かう途中で、いいお店に寄ってあげるから、まずは車に乗ろう。」
と言って、迎えに来ていたお母さんと従兄のトラックへ私を乗せました。それから彼女が連れて行ってくれたお店はと言うと、「ビンボーズ」という名のハンバーガーチェーン。
ボツワナは、南アフリカと同じく欧米資本主義が進み、欧米スタイルのファストフード店が至る所に立ち並んでいます。
「ウィンピーズ」「ビンボーズ」「ナンド―ズ」みたいな微妙な名前のファストフード店は、つくりも日本や欧米のファストフードとまったく同じ。
そして、「ビンボー」とは言っても、もちろんお値段は先進国かそれ以上並。
私のオーダーした一番安いハンバーガーセットでも、飲み物を入れると650円くらいしました・・・(泣)。
もっとアフリカらしく、そして安い夕飯(トウモロコシをふかしたものと野菜の煮込みセットで100円とか)を、ガツ〜ンと食べて胃袋を満たしたかったおばちゃんはちょっぴり残念な気持ちになりました。
けれど、お嬢様も一緒だし、先進国のおばちゃんなんだし、さっと650円を支払うと、隣にいた彼女も、「喉が乾いた」と言って、缶ジュース(ファンタ110円)をさっと買いました。
やはりボツワナは金銭感覚が違うのねぇ。他のアフリカ諸国だったら、ファンタは瓶に入ったものを30円ぐらいで買うのが普通で、ファンタに100円以上使うなんて信じられないわけです。
ハンバーガーセットのお持ち帰りバッグを抱えたおばちゃんは、「彼女のお家って、もしかして豪邸?」と思いつつ、再び車へ乗り込みました。
さて、金満大国ボツワナでのお宅訪問。ここから話が急展開していくのですが、話が長引いてきたので、オッパイの登場は後編にて。
彼女の家に着いた後・・・、突然お嬢様が、お嬢様がぁ・・・!!
ではまた、ごきげんよう。
安希
- [2009/11/01 11:30]
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135.途上国市場と可能性2 (マシンゴ) 世界で相手にされない日本の携帯電話。ならば食品で世界進出・・してみます?
アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様
皆様、おはようございます。
安希@朝夕はかなり冷え込むようになった秋の日本から。今、低血圧の治療のため、早起きを実践中。
朝6時半からラジオ体操をすることにしました。全然楽しくないです。ただ、眠たいだけです。毎朝、庭にでて、いやいや音楽に合わせて踊っています。
旅の間は、朝は3時や4時に起きることも頻繁にあるわけで、毎日旅をしているのだと思えば、6時半なんて大したことない!という気もします。・・・でもやっぱり眠たいわ〜。
さて、途上国市場の話の続きが残っていましたので、さっさと書き終えてしまおうと思います。よろしく。
■携帯電話
この話を書き始めたそもそものきっかけは、ジンバブエで携帯電話の電波塔整備に同伴したことが始まりでした。
途上国へ進出している機器類で、一番浸透している、あるいは人気がある、あるいは、みんながこだわっているのが携帯電話です。
砂漠、ジャングル、サバンナ、どこに住んでいても、電波さえ届けば使用可能。家が無い遊牧民は、テレビは置けなくても、携帯なら所持できる。
誰かとコミュニケーションをとる楽しさ、一種の娯楽、カメラ機能が付いていたり、と携帯電話は大人気で、み〜んながあこがれ、みんなが持っている。
アフリカの路上でも、携帯電話売りや携帯カード(プリペイドカード)売りなんかが、至る所に待ち伏せしていて、大繁盛してます。
私が行った国々の中では、やはりノキアの知名度がダントツ一位。あとはソニーエリクソン、モトローラーもよく使われていました。
そして、韓国のサムスンとLGですね。ちなみに、ネパール暮らしの姉が使っていた携帯もLG。
ところで、日本の携帯は海外ではまったく相手にされていません。(おばちゃんが知る限りでは・・)
私も、国内では日本の携帯を使っていますが、海外では、日本の携帯は何と言うか「役に立たん!」といつもキレています・・・。
ここで、国外へしょっちゅう出かけるおばちゃんの、日本の携帯産業への愚痴を書かせていただきますと、日本の携帯は機種もシステムも日本国内向けにのみ作られていて、「国内囲い込み」のためにだけ作られている。
はっきり言って、家族プランやら、友達プランやら、なんやらかんやらで契約をして固定客を囲い込むシステムは、まさに『身近な人とだけ会話しなさい』と言われている感じで、コミュニケーション領域が縮小してしまう気がします。
海外で私の携帯に受信すると、一分100円の通話料が、かけた側にも、受けた側(私)にもそれぞれにかかる(計200円)。だから旅人のおばちゃんなんかは、「私が国外に居る時は、私の携帯には絶対に電話をするな!」と友人や家族に宣言して、永遠に鳴ることのない日本の携帯を手に、孤独に生きていくのでした・・・。
海外でSIMカードを挿入しても、まるで機能しない、おばちゃんの悲しみの携帯ちゃん。
世界中の人に「SIMを入れればいいだけだ。簡単だなことだから、試してみよう」と言われて、いろんな国でSIMを入れましたが、まったく機能せず、そしておばちゃんは言われたのでした。
「ガーナ(アフリカ)では最近、携帯電話の盗難が深刻な状況になっているけど、君の『使い勝手の悪い(USELESS)、日本の携帯』なら、誰も盗まない。よかったね。』」。
どこが、よいのじゃ〜、とおばちゃんは嘆いたのでした。
携帯電話の海外使用の件は、日本の携帯電話会社にも何度も相談したし、「国際電話ならぜひこの機種を」と言われた、2006年当時の一番「国際的な3G機種」をわざわざ購入していったのですが、結果として役に立たなかったし、これまでに、私が納得できるような「国際電話の活用法」を説明できた店員はいませんでした。
いつも、「友達通話プランがどうの〜、年間で契約すると割引がどうの〜」の話ばかりで、国外でのSIMカードの利用が簡単で、SMSが英語で簡単に自由に使えて、まともなお値段で利用できるサービスを、一発で提供してくれた試しはないですね。不便。
海外の携帯は「メルアド」なんて使っていません。みんな電話番号を使ってSMSでコミュニケーションしています。
それから、日本の携帯は、絵文字や日本語機能は充実しているけれど、英語の機能が本当に使いにくい。
つまり、「T」と打ち込めば、「TODAY」「TOMORROW」「TRAVELING」みたいに、単語リストがでる携帯でないと、「TOMORROW」の8文字のアルファベットを全部打たなくちゃいけなくなります。地獄です。
キーボードタイプの携帯を買えば、少しは良くなるのかしら・・・と思いつつも、それにしても、日本の携帯の使いにくさ、どうにかなりませんかねぇ・・・。
ここまでは、おばちゃんの個人的なボヤキでしたが、国外の人たちに日本の携帯が相手にされていない一番の理由は、機能のややこしさと価格です。
国産携帯電話の機能面での目標は、ずいぶん前に「話す以外のこと」に移ったと思います。
日本はとても静かな国で、あまり言葉を発さない傾向があるので、「携帯を無言で使う」傾向が強いように思います。
公共機関では携帯での通話が禁止されている国柄(それ自体は文化なので特に問題ないですが)ですから、他国とはコミュニケーションの概念がすごく違っているのです。
日本の携帯は、無言で使うわけですから、「書く機能」つまり、絵文字なんかが発達している。携帯でテレビが見られる(もちろん無言)とか、インターネットをする(無言)、音楽を聴く(無言)、お金を払う(無言)、写真を撮る(無言)。
それに比べて、海外(公共機関でも、ミーティングの途中でも、みんな大声で電話に出る!みたいな文化)では、携帯電話の魅力は、まず「話すこと」にあるわけです。
なので、無言専用機能が高く高価な日本の携帯より、シンプルで安くてたくさん会話のできる外国産の携帯電話のほうがニーズに合っているのだと思います。
特に、日本とは違い、隣国と国境を接している国の人たちは、国境をまたいでも、SIMカードをさっと入れ替え、新しいプリペイドカードの度数をすぐに入れて、携帯が使えるようでないと困ると思います。
だから、日本の携帯電話やシステムは、あまりにも島国的すぎて、海外では浸透できないのだと思います。
■食品
携帯の話をしていたら、また長くなってきました。カメラや雑貨や家電のこともいろいろ書きたいのですが、長くなるのでやめにして、最後に食品だけ書いておきましょう。
今夏のアフリカ旅行中、エチオピア、モザンビーク、ジンバブエなどで、おばちゃんが一番よく食べたもの、それは焼きトウモロコシでした。
前回アフリカに行った時もよく食べました。なぜなら、手軽で安いから。
アフリカの道端では、炭火で焼いたトウモロコシが安く売られていて、その場で塩を振ってもらって食べられます。
モザンビークを旅行中のおばちゃんは、ある晩、トウモロコシ2本と、トマトと玉ねぎを買って、テントへ戻り、サラダを作って紅茶を入れました。
さて、お楽しみの夕食の時間。買ってきたトウモロコシにかぶりつくと、ん???硬い。冷めていて硬い・・・。
二本目はもっと冷めていて、とても硬くて、なかなか噛み砕けないのです。結局食べきるまでに一時間くらいかかり、顎の筋肉が筋肉痛になったのですが、咀嚼の間、ずっと考えていたことがありました。
このトウモロコシ、しょうゆバターで食べたら、もっと柔らかくておいしいだろうな〜。
そこで食品や食文化の輸出入について考えることになりました。
食品(調味料も含めて)の中で、世界浸透しているものと言えば、マギーとネスカフェ。つまりネスレの一人勝ち状態ですね。(あくまでもおばちゃんの感想)
マギーと言えば、マギーブイヨンですが、ブイヨンだけでなく、マギーのインスタントラーメンはまさに途上国ではスタンダード。
それから、アフリカは多くの国で、ほとんどの料理をマギー(現地人はマジーと呼んだりする)に依存しています。
「塩と砂糖とマギー」が毎日の生活必需品です。
世界中のほとんどの国で、とんな環境でも手に入る3大食物が、玉ねぎ、ジャガイモ、トマトだとすると、それを料理する上で一番使い勝手の良いものが、今のところマギー。
スープにも出来るし、特にアフリカの方では、トマトと玉ねぎとニンニクをベースに、そこへマギーを入れて煮込んだソースが、日々の食事という印象がありました(日本の味噌汁みたいに・・)。
本当に、どこの家庭へ行ってもマギーで料理をしていて、しかも「スープストック」や「ヌードル」という単語は浸透していなくて、みんな「マギー」しかしらないことも多くて興味深かったです。
そこで、醤油好き日本人のおばちゃんは、「マギー」ならぬ「キッコーマン」を世界に広めてはどうだろうか・・と。
例えば、トウモロコシはアフリカの多くの地域で主食として食べられていて、地理や気候条件の面でもかなりの広範囲で手に入っていた印象があります。
そこで、醤油で焼いた焼きトウモロコシを世界中に浸透させて、醤油と言えば「キッコーマン」、つまり焼きトウモロコシと言えば、セットで「キッコーマン」という単語が口をついて出てくる・・みたいに洗脳するのはどうでしょう。
別に、他の醤油会社のブランド名でもいいし、他の調味料や食品でもいいのですが、世界で良く食べられている主要食物に合う調味料や食品を海外で紹介して、その際は「醤油」と紹介せず、ブランド名で紹介してはどうでしょうか。
何十年か先にアフリカを旅行したら、みんな普通に「トヨタ」「マギー」「キッコーマン」を常用単語として使っていた。みたいな世界を、硬〜いトウモロコシをかじりながら旅人おばちゃんは想像したのでした。(というか、自分が醤油焼きトウモロコシ食べたかっただけ??笑)
■ニーズ
ジンバブエ編がえらく長引いて、いよいよ終わりしたいのですが、要するに、輸出はその国のニーズや傾向を良く知ることが大切ですね。
アラブの国を旅行中、サムソン君は私にこんな話をしました。
「例えばアラブの国で爆発的に売れた商品の中に、暗証番号式の家のロックシステムがある。アラブイスラム圏では服装が西欧やアジアとは違い、ポケットが付いていない服が伝統的だ。
だから、カギを携帯せずにすむロックシステムは、とても好評だった。こういう風な観点で彼らの生活を観察して、盲点を探しだし、ニーズに合ったものを提供すれば爆発的に売れる。何か、そういうものないかな〜。」
それ以来、私もつられて、何かないかな〜、という視点を持ちながら旅を続けていきました。
ちょっとした工夫で、現地の人の生活に大いに役立つ商品やアイデアはたくさんあると思いますね。
例えば、途上国では電気の供給が不安定だったり、遊牧民が多かったり、電流がめちゃめちゃだったりして、携帯電話の充電が結構面倒で、バッテリーの持ちがとても悪かったりします。
そこで、携帯の充電をソーラー電池で、いつでもどこでも太陽さえあればできるようにしてくれたらいいな〜と、砂漠なんかを旅するおばちゃんはいつも思います。
バッテリーをセーブするために、私は、アラームを使用する時以外は、携帯の電源を切っている・・・ますます孤独なバックパックおばちゃん・・。電源の確保って、本当に面倒なのです!
要するに、そんな感じのアイデアです。ソーラーで短時間で充電ができる携帯が出たら、真っ先に買って、サハラ砂漠で使わせていただきまっす!
それから、サムソン君の「広告宣伝チェックの旅」も同伴していて面白かったです。
サムスンの広告看板や商品の陳列などをチェックしながら、「この位置に看板を立てても、目立たない。SONYに負けている。」とか、「色づかいがオカシイ。これではイメージ戦略に失敗する!」などなど、憤慨しておられました。
おばちゃんも、へぇ〜、言われてみると、そうねぇ〜、なんて言いながら旅をしたものでした。
もう一つ付け加えると、自社の若者にバックパック旅行をさせて自由に世界を見る機会を与えているサムスンの上司は、将来の世界戦略を見据えて行動しているな・・・という気もしましたよ。
という訳で、結論らしきものは特にないのですが、途上国の市場のことをあれこれ書いてみました。
次はボツワナ編。やっとジンバブエ編が終わって、やれやれという気分です。
ではまた、ごきげんよう。
安希
- [2009/10/17 14:56]
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134.途上国市場と可能性1(マシンゴ) ヨルダンに進出する現代自動車、アフリカを走るトヨタ。世界市場は今?!
アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様
皆様、こんにちは。安希@日本でぼけ〜っとしているくらいなら、国内の旅にでも出ようかしら・・・。ママチャリとテントで日本縦断、やってみたいな〜。釣竿と飯ごうとマッチと、あと何を持っていけばいいのかしら。
では、ジンバブエ編の最後に、旅人から見た途上国市場と、企業進出についてちょこっとだけお話を。
■車
2007年ごろのレポートで、アラブとアフリカの一部を一緒に旅したサムソン君(韓国サムスン電子の世界マーケット戦略部?)との珍道中をレポートしたこと、覚えている方もいると思います。
あの時の旅行で一番面白かったのは、彼が途上国の市場戦略を基準に世界を見ながらバックパック旅行をしていたことでした。
つまり、当時でいえば、サムスンの広告や商品の浸透具合、日本を含む他国の企業との競争状況、新しい市場や開発価値のある商品の開拓、などを毎日毎日話しながら旅をしました。
韓国のサムスンやLGの世界浸透度は、凄まじいものを感じますが、そんな彼がある日こんなことを言いました。
「家電、モバイル、そういった分野で、韓国は国内の力を結集し、日本企業を追い越すことはできるだろう。ただし、貿易輸出全体となると、韓国は次の50年は少なくとも日本には勝てないだろう。」と。
そりゃねえ、日本だって必死で物作りやってるわけだし、人口は韓国の3倍以上、国土だってずっと広いのよ。負けるわけないわよ、と思ったけど、実際に途上国をず〜っと歩いていくと、サムスンやLGの健闘ぶりはすさまじく、「もしかしたら、負けるかも?」とおばちゃんなんかは思っちゃったのでした。
そこで彼に、「なぜ?」と聞いた。
彼の答えは、「日本にはトヨタがあるから。」でした。
韓国の自動車産業は、少なくとも次の50年くらいは、トヨタには追いつけない。そして、どれだけ電化製品や携帯電話を売ったところで、自動車一台当たりの単価に比べると小さすぎるんだよ。と。
ほぉ・・・。そうですか?
そこでまずは、日本が世界に誇る輸出品、自動車について書いてみましょう。
●クオリティーの日本、マーケティング力の韓国、低価格大量生産の中国
日本の自動車産業にとって、最大の輸出先といえば北米だったかと思います。性能の良さ、燃費効率の良さなどが受けて、特に北米ではトヨタやホンダが広く愛用されています。
ところが、北米以外の地域はというと、特にインド以西(中東やアフリカなど)の地域では、ホンダはほとんど見かけませんでした。
日本産の車では、「憧れのトヨタ」「心強い輸送の味方のミツビシ」「庶民の足の、いすゞ、スズキ」と言った印象。
日本人や世代が上の欧米人にとっては、いわゆる欧米の高級車が憧れだったかも知れませんが、若い世代や途上国では、トヨタは憧れの車として広く受け入れられています(と、旅人は思う。)
日本人が「メルセデス」や「BMW」という言葉の響きに感じるステータスを、「トヨタ」という単語がニュージェネレーションの間で獲得してきたということでしょう。
だって、砂漠や未舗装地帯のジャングルを走るときに、自慢できる車はBMWではなく、トヨタランドクルーザーやトヨタハイラックスですからねぇ。
さて、ジンバブエで出会った中国人技師たちと、トヨタハイラックスに乗って辺鄙な場所に立つ電波塔めぐりをしていると、運転手(ジンバブエ人の兄ちゃん36歳)が、トヨタを絶賛。
うんうん、だって世界のトヨタですもの。世界中どこに行っても走っているトヨタ自動車。その評判の高さを今さら言われたって、驚きはしませんが、おばちゃんは聞いてみました。
「トヨタは確かにすごい。だけど最近では韓国の現代自動車なんかが、かなりアフリカ地域にも入ってきてるんじゃないの?現地の人たちはどう思ってるのかしら・・。」と。
すると彼は言いました。
「確かに、トヨタをはじめとする日本車はとても高額でなかなか買えるものではない。ジンバブエでは一時期、政策の一部として、日本車に代わり現代自動車が大量に販売されたことがあった。
日本車に比べればかなり割安だったし、行政側が現代自動車を後押ししていたんだ。けれど、購入後約1年で、ほとんどの車に故障が出て、結局元の日本車、特にトヨタに戻ったという経緯がある。
アフリカには未整備の道も多いし、輸送運搬にも耐えられるクオリティーの高さ、つまり耐久性が一番求められる。だから高くても結局はクオリティーの高い日本車は好まれている。」
確かに。砂漠やジャングルのぬかるみ、穴だらけの道をバンバン走っても軽快さを失わない、トヨタランドクルーザーや、ミツビシパジェロに向かう敵なし!でしょう。
がしかし、世界の状況は刻一刻と変化を続けているのも事実。
とくに、今回訪れたアラブ圏における韓国車の浸透度合いの高さはすごいと思いました。
ヨルダンなんて、首都アンマンが現代自動車の宣伝一色で染まっているくらいの勢い。そして、実際に現代自動車の乗用車がたくさん走っていました。
つまり、途上国とは言っても道の整備は進んでいくし、道の整備が進めば、それほど高耐久性や高機能を求めない乗用車でことが足ります。(4WDなんかに乗らなくてもよい。)
そして、街中での生活や、舗装道路の上で運転するだけの、これからの中流階級(途上国の多くの人口がこの階層に入りつつある)は、自動車を「値段」で選び、手軽に買える普通の乗用車が大量に途上国市場へ流れ込んでいくのだと思います。
これからは現代自動車をはじめ、韓国産車以外にも、中国やインド産のより安い自動車が世界へ浸透していくことでしょう。
インフラ整備が各国で進めば進むほど、「クオリティーの日本車」は、シェアを狭めていき、「宣伝力(本当に韓国企業の宣伝の勢いは強烈です)の韓国」や、低価格大量生産の中国車などが幅を利かせてくるはずです。
すでに、現代自動車の乗用車や、中国のバス(クオリティーもまずまず良くて安い)が、インフラ整備がかなり進んできた国々の一般市民の交通手段として大活躍を始めている。そんな印象を受けました。
■バイク
次は、途上国で活躍するバイク。車にはなかなか手が届かないけれど、バイクであれば一般庶民でもちょっと頑張れば買うことができます。
バイクの数を見るのも、その国の中産階級の育ち具合を測る手がかりになるはず、と、旅するおばちゃんは思います。
さて、そんなバイク市場について。
バイクと言えば東南アジア(特にベトナム!)ですが、今一番多く目にするブランドは、中国産です。
日本産は中国の約3〜5倍の高値ということで、やはり中国の安いバイクが大量に入ってくるわけです。
そして、ブランドに対するとらえ方は人それぞれ。
例えば東南アジアの国々では、昔からの日本製品に対する憧れなどもあって、お金があるのなら(あるいはローンを組んででも)、ちょっと頑張ってホンダ、カワサキ、ヤマハを買いたい!という人はいるみたいです。
ただし、一方では、中国産であっても性能にそれほど違いがないのなら、別に中国産でいいじゃんんか、という考えの人もたくさんいるようです。
インフラが整い、近い将来、中国産バイクの耐久性が日本産と全く変わらないか、あるいは追い越していった時に、日本産ブランドのネームバリューが維持されるかどうかは不明。
また、現在は中国産というと、日本ブランドの名前をもじっただけのような(たとえば、ホンダをホンデにするとか、ヤマハをヤマホにするみたいな・・)、日本産のコピーを大量に安く売っているイメージがありますが、その傾向すら近未来には変わって来るはずです。
中国バイク産業の底上げにより、中国産の高級ブランドがでてきて、利用者の信頼を正面から勝ち取っていく日もそう遠くはない。という気がします。
ではアフリカのバイク事情はどうかというと、地域によっても差はありますが、バイク率の高かった西アフリカでは中国産がかなり幅を利かせていたように思います。
そして、世代によっても意識に差が出てきている、そんな印象を受けました。
つまり、年配の人たちは、いわゆる日本産のバイクを長く大事に使っていて、その耐久性や機能の高さを認めています。私が子供の頃(80年代)に日本で走っていたような旧モデルのホンダが、大切に使われていたりします。
けれど、都市部の若い世代は少し違って、中国産の最新モデルに乗っていました。
乗り心地を聞くと、
「中国産はとても良い!デザインもかっこいい!」と。
中国産の性能UPに加えて、都市の若者は「かっこいい新車」に乗りたいのだろうと思いました。
年配の人たちにとって、「輸送手段」であったバイクが、若者にとっては「ファッション」になりつつある。
「日本産の新車に乗れる財力はなけれどバイクを手に入れたい」と思ったとき、年配の人は「見た目はぼろぼろでも、何十年も壊れずに頑張ってきたカワサキ」を重宝し、若者は「かっこいい中国の『カワサコ?』を新車で!」となるようです。
では、今後10年、20年して、若者が年配になり、彼ら(アフリカの)経済力が向上した後に、彼らが「じゃあお金が溜まったから、次は日本ブランドの新車を買おう」という形にすんなり移行できるかというと、そこが疑問。
その頃までには、中国の高級ブランドバイクも出ているだろうし、若者にとっては「若いころから愛用してきた中国ブランドとともに成長していく」というような意識が残るかもしれない・・と。
逆に、日本の輸出貿易の歴史を見れば、そのことが分かるのではないでしょうか?
日本の製品が北米へ輸出され始めた最初の頃は、「日本製品(たとえばトヨタ)は安くて機能もまずまずいいから」という位置づけで若い世代に浸透し、その後、日本車がもう「安さ」を売りにしなくなった後もトヨタ世代はトヨタに乗っている。
つまり、年をとったから、じゃあこれからはGMやフォードに乗りかえます、という訳ではなかったはずです。
ブランドに対する価値基準やイメージは、世代と共に変わっていきます。
若者が最初に手にする「ファーストカー」「ファーストバイク」が、新しく出てきた世代の流行を決めていくはずです。
ヨーロッパを旅行中に、「ヨーロッパの高級車は?」との問いに、友人はこんな答えを出しました。
「父親の世代だったら、メルセデス、アウディ、BMW。私達より下の世代だったら、そこにトヨタが加わる感じかしら・・と。」
30年後、そこに、現代自動車や、中国の車が加わっているかも・・と、おばちゃんは想像したのでした。
だらだら書いていたら、また話が長くなってきました。
また続編を書くということで、一旦終了します。
それでは、ごきげんよう。
安希
- [2009/10/06 12:02]
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133.アフリカの中国人「後編」(マシンゴ) 中国人技師にくっついて、電波塔の点検に出かけたおばちゃん。携帯電話が繋がるのはいいことだけど・・・。
アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様
皆様、こんにちは。
安希@日本に居ますが、ちょっと退屈し始めた今日この頃。
知りたい世界、会ってみたい人、活動してみた事がまだまだ沢山あって、日本でじっとしていると世界のことが気になってしょうがないです。
ただし、前回のボツワナのような苦しい国境越えにもう一度耐える気力は今のところないので、とにかく頑丈な体作りが先です。
というわけで、忙しく動き回っている方が調子も出てくる私ですが、大人しく日本にいるせっかくの時間を利用して、はいはい・・ブログ書きます。
ジンバブエの中国人技師たちとの珍道中、後編が残ったままでした。失礼しました。
■ナイトクラブデビュー
さて、立派な手作り中華料理を食べ終えると、中国人の青年(26歳)が言いました。
「今からどこかへ遊びに行きましょう。どこへ行きますか?」
ジンバブエの夜は治安もあまり良くないし、経済状態もはっきりとは分らないけれど、もしもどこかでライブでもやっているのなら行きたいわねぇ、と思いました。
彼らは、車も運転手もついているわけだし、どこへでも遊びに行けるけれど、肝心のどこへ遊びに行けばいいのかが分らないようでした。つまり、地元の人たちが行くような娯楽に触れたことがないらしい。
「僕たちもクラブへ行ってみたいが、一度も行ったことがない。せっかく日本人の君が一緒なので、この機会にクラブへ行ってみようと思う!」
彼らは大張りきり。そうねぇ、車があれば夜の街も安全だし、せっかくだから遊びましょう。
と言うわけで、彼らのナイトクラブデビューに付き添って、遊びに出かけました。
で、経済崩壊のハラレの夜ですが・・・、道路に人気はなく、どこもシャッターを下ろして静まり返っているのは、アフリカの治安の悪い都市の特徴。うんうん、不気味。
けれど、一度クラブの中へ入ると、うお〜!なんじゃこれは〜!という、前回の訪問時を上回る騒ぎよう、はじけちゃってるじゃんかぁ〜!
普通のクラブの感じではなく、もう、本当にはじけちゃってぶっとんじゃってました。おそらく、かなりのアルコールと薬が入っていると思われる。
(経済状況のきわめて悪い国の特徴として、ジンバブエのアルコールと麻薬汚染はかなり深刻化してきた印象でした。失業率が高すぎて、酒を飲んだり麻薬を密売する以外、やることがない人々)
そして面白かったのが、中国人技師君たちの社交。彼らはクラブに堂々と入っていくと、手当たりしだいに握手を交わし、堂々と挨拶。それだけ。
あれ、踊るんじゃないの〜?飲まないの〜?
クラブのジンバブエ人たちも楽しそうに近づいて来て、彼らや私とがっちり握手し、「ニーハオ!」を連発。お互いに肩を叩きあい、「China Good!China Best!」と、うけもいい・・・。
何だこれは〜、しかもわたくしは「ニーハオ」じゃないのに、すっかり間違われて悲しいわね〜でもまあいっか。
郷に入っては郷に謙虚〜に、おとなし〜く従う日本人は、ナイトクラブへ行けば、普通に周りと同じように踊ります。英語で話もします。
けれど、中国の彼らは、中国語で握手をします。めちゃめちゃ堂々と。しかも、その堂々ぶりがとても好意的に受け入れられている感じでした。
私はというと、中国人技師君たちの「Sister」ということになっていたので、変な扱いは受けなくて済むし、「ブラザー(技師君たち)が見張っているから」という理由でなめられることもなく、酒の飲み比べなどにも一切巻き込まれず、アルコールゼロのまま安全に楽しく踊ることができました。
こういうのもアリですねぇ。
地元の文化を尊重しないけれど、堂々としていてとても社交的な中国人。彼らが意外と好かれているという事実に驚きました。
それにしても、コックさんも青年も、言葉も分らない初めてのクラブで、自分たちのペースを一切崩さないあの度胸と態度。ある意味感心すらしてしまいましたよ。
中国人は自分たちの世界に閉じこもっている、と思い込んでいましたが、彼らはもしかすると「ただ何も気にせず普通にしているだけ」なのかもしれません。
外との交流がなければないで自分たちで勝手にやっているし、地元の人がたくさん集まってくれば、何事もなしに「自分たちの中華料理」を出して、「おお、好きなだけ食っていけ」と言った感じでひょうひょうとしています。
気を使わなくても済むので、ある意味付き合いは楽でした。ナイトクラブデビューも、楽々でした。
■電波塔をめぐる旅
さて、いつどこへ向かって出発するかわからない、信用できないジンバブエの交通機関を諦めたおばちゃんは、中国人技師君たちのトヨタハイラックスで電波塔を整備する旅に出かけました。
朝9時から夕方6時まで、全部で5か所ぐらい回ったと思います。
もちろん、中華鍋から布団から、すべて持っていくので、三度のご飯は豪華な中華料理が必ず食べられます。
何といっても、彼らはジンバブエの「電気」と「電波」を管理するプロ。街が停電しようがお構いなく、すぐに電気を見つけ出してきて、電気中華鍋で湯を沸かし、電波塔の真下でラーメンが食べられたりしちゃうのでした!感動〜。
ジンバブエの山の中や、農村、林の中や、へき地の辺鄙なところに、ハイラックスで入っていくと、とても立派な電波塔がコンクリート固めの土台にそびえたち、周りを頑丈な鉄格子で囲まれていました。
そして、その塔を普段管理している管理人さんの小屋はというと、もちろん土壁のワラぶきスタイルで、それは電波塔周辺の近隣住民と同じものでした。
つまり、ワラぶき屋根の農村と携帯電話の電波塔が隣接している、不思議な光景があるわけです。
現地に到着すると、管理人さん(地元のジンバブエ人)が取りためたデータか何かの書類にまずは目を通し、それから技師たちが中へ入って、配線や機械を調整していました。
アフリカでの携帯電話の浸透は目覚ましく、特にジンバブエをはじめとする南部アフリカのインフラ整備や、都市開発、技術の発達はスゴイと感心したことが何度もありましたが、これらを作っているのはアフリカ人ではなくて、やっぱり外国人がほとんどなのかな?とも思いました。
アフリカでは上位を争うインテリ国家(教育レベルが極めて高いと言われていた)ジンバブエの、電信事業の作業の一端を観察したわけですが、そこで核を担っている技術者が、結局は現地人ではないという事実を目の当たりにしました。
現地の人は、管理ノートを付ける、車の運転手をする、ガードマン、など、知識や技術を求められない職種が多かったな〜と。
もちろん、私が見たものは、ほんの一部ですが、アフリカの便利な社会のお膳立てを海外の技術者がやりすぎると、国内の技術者が育たない、技術や知識の蓄積が無いまま、暮らしだけがどんどんハイテクになっていくという不思議な現象が起こり、その先のアフリカに何があるのか・・・は、不明です。
アフリカにいると、あからさまに「日本の援助で僕たちの生活を助けて下さい」とよく言われます。
ジンバブエでは、「日本の援助で停電が起こらないようにして下さい。」とか、個人的には「お酒を買ってください」(自分で買いなさい!)、と言われました。
経済大国の日本人として、「助けてください」と言われて、「もちろん助けてあげたい」と言うことは真っ当な感じで格好がいいし、助けてあげれば彼らも単純に喜びます。
ただし、例えば今回エチオピアで3日間にわたって議論を交わしたある男性が、先進国の援助の意味(JICAの成果、インフラ事業など)について語った後、こんな事を言いました。
「先進国は我々をもっと援助すべきだ。まだまだ足りない。僕たちアフリカの国々は、もっと外国からの援助と投資を受けて、シンガポールや香港の様になりたい。それが僕たちの目指すところだ。」
と言うので、おばちゃんは聞きました。
「シンガポールや香港や東京の様な街を作って、高層ビルや新幹線のある便利な社会を維持するためには、小さい時から勉強して、競争して、大人になったら朝から晩まで働かなくてはいけないけれど、それでもいいの?」
すると彼は言いました。
「そんなこと、アフリカに出来るわけがないでしょ。僕たちは、もっとリラックスして生きていたいんだ。ガツガツ働くのはアフリカのスタイルではない!」
まあ、アフリカでまともに話しあうと、こんな会話になることもかなりの頻度であるのです。
先進国のハイテク都市をそのまま移植してくるメリット、と、デメリット。旅人のおばちゃんは、その両方について再び深く考えさせられました。
また話が長くなってきました。
中国のアフリカ進出と合わせて、日本企業や韓国企業の進出度、世界市場の動き(と言っても、ただおばちゃんが見ただけですが・・・)など、もう少しだけ書きたいなぁ、と思うので、ジンバブエ編をもう一話書きますね。
次回は「途上国市場と可能性」について。
ではまた、ごきげんよう。
安希
- [2009/09/25 00:11]
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