初めに

 「現地生活への密着」をテーマとした世界情報&旅ブログです。

 2006年6月〜2008年5月までの2年間、「アジアパシフィック医療改革フォーラム」への レポート形式をとり、世界各地の生活、環境、衛生、医療、教育、そして国際協力を主なテーマとしてレポートを続けてきました。
 旅は一旦終了しましたが、世界の様々な情報、国内外の社会問題、また旅情報の交換の場として、本ブログ「安希のレポート」を継続していこうと思います。

 今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 安希

世界の食べ物サイト「World Food Community」へのURLは: http://www.wfc200.com(工事中)
英語版ブログ「My Traveling Notes」へのURLは: http://mytravelingnotes.blogspot.com/

最近の記事

138.葬儀屋へいらっしゃい(キートマンズフープ) アフリカのリゾート、ナミビア。豪華クルーザーにダイヤモンド。そして酒屋と・・葬儀屋と・・・。 

アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様

皆様、おはようございます。
安希@11月にしては暖かい日本から。個人的には、暑いよりは断然寒いほうがいいけれど、ちょうどこれくらいの気候が一番いいですね。
けれど、そろそろレポートも書きたいし、日本で心地よくゴロゴロしていてもブログは進展しないし・・・ということで今は、「2010年、逃亡先リスト」を作成中。あれこれ妄想中です。

で、国内にいるのであまり書くことがなく、レポートらしいレポートを書いていないのですが、ナミビアの話が少し残っていたと思うので、それを片づけることにしました。
題名は「葬儀場へいらっしゃい」ということで、だいたいどんな話かは想像がつくかもしれませんね。
ここ最近書いてきた、南部アフリカのジンバブエ、ボツワナでも、近代化の進むこのエリアでの「高い死亡率」については、少し触れてきました。

暗い話は今回で最後。という気持ちで、けれどナミビアで感じた何とも言えない快適さと違和感だけ、手短に書き記しておこうと思います。どうぞよろしく。


■豪華クルーザーの上でシャンパンを!

ナミビアがどんな国かと言うと、お金持ちの南部アフリカ地域の中でも、ものすごく豊かな国です。スーパーリゾートの国。
なんたって、ダイアモンドはザックザック採れるし、世界で最も美しいと言われるナミブ砂漠があり、希少価値の高い動植物も多数生息。
大西洋沿岸は、よく肥えた美しい海が広がり、海産資源にも恵まれています。そしてポイントは、人口が少ないこと。
つまり、とても豊な国家資源を少人数で分け合える、おいし〜い国なのです。

ナミビアの街は、ヨーロッパやアメリカによくありそうな近代西洋風の町並みで、大型スーパーやおしゃれなレストラン、ファストフード店が立ち並んでいます。
もう少しリゾートチックな住宅地へ入っていくと、広い敷地に西洋風のお家が立ち並び、芝生の上に、毛並みのよろしいワンちゃんなんかがおります。
だけど、人口が本当に少ないというか、あまり人を見かけない、恐ろしく静かな場所でもありました。

確かに、ボツワナからの激しい体調不良に苦しんでいたおばちゃんにとっては、ありがたい場所です。
静かで、快適で、ホットシャワーがあって、いざとなれば真っ当な病院にも行けるし、療養するには最適の場所でした。

それにしても、何とも退屈。芝生のお庭のベンチに座って、ぼけ〜っと日向ぼっこをしていたおばちゃんは、せっかく世界屈指のリゾートに来ているわけだし、ここは散財してイルカでも見に行こうと決めました。
さて、ツアーに参加してきた欧米人の裕福なカップルや家族連れに交じって、おばちゃんはまず、豪華なクルーザーに乗り込みました。
すると、あら〜、ペリカンの群れが飛んできましたよ〜。

そして、ガイドの説明を聞きながら、美しい海を漂うと、ほら〜イルカが〜。
観光客のみなさんは、自慢のニコンやキャノンやペンタックスの一眼レフで写真をぱちぱち〜っと撮りました〜。
ついにお昼の時間がやって来ると、ガンドさんがシャンパンを開けて、グラスに入れてくれました。
後は、生ガキを食べながら、ゆったりと・・・。
バックパッキングおばちゃんの旅では、絶対にありえなかったゴージャスなひと時でした。
が、正直、何か満たされないのよねぇ。動物も生ガキも良かったんだけど・・・、何だろう、雑踏の小汚〜いチビ屋台で、地元の人とおバカなことを言い合っているほうが、私の性に合っているんでしょうね。

それにしても、ナミビアらしい観光でした。

つまり、ナミビアはインフラが整っていて、乗り物もほとんどがピカピカ。他のアフリカ諸国のように、中古車を改造してぎゅうぎゅう詰めで乗り合いをするようなことはありません。
車内の冷房はあたりまえ、西洋のPOPソングがスピーカーから心地よく流れ、みんなシートベルトも着用。の国なのです。
素敵な住宅街で高級バスを待っていると、地元の(白人もいるけれど、ほとんど黒人)の若いカップルと坊やがやってきました。
彼らの服の、まあお金のかかっていること!ビビりましたね。子供も、ヨーロッパなんかのブランドの服で、全身完璧なファッションコーディネートがされていました。
他の人たちも、生活水準は極めて高く、たまにいる貧乏人と言えば、我々バックパッカーか、地元の(人種を問わず)ホームレスになってしまったマリファナやお酒の匂いがぷんぷんする皆さんぐらいでした。

あとは、いわゆる「族」に入っている人たち。
有名なのは、裸族のヒンバ族などになるわけですが、彼らはやっぱり「裸」のままで、お土産物なんかを売っていました。
まあ、彼らは別に貧しそうではなかったですが、ああいう西洋風リゾートで裸族が群れになって土産物を売る姿というのは、なんとも言えない光景でした。
以前知り合ったサイクリストの人は、自転車で道を走っていると、ヒンバの女性たちがオッパイ振り乱して「マネ〜!!!」と叫びながら追いかけてきた。怖かった〜。と話されていました。
まあ、そんな感じの国ですね。


■キートマンズフープの謎

ところで、そんな穏やかなリゾートの街の小奇麗な一室を、私はアメリカ人とスペイン人の旅行者とシェアする形で滞在しておりました。
みんな、退屈をいかにしのげばよいのかに頭を悩ませつつ、けれどそれぞれ話の面白い人たちだったので、「退屈ネタ」「自虐ネタ」で随分盛り上がっていたのですが、ある時、スペイン人のミュージシャンがこう言いました。

「ナミビアは美しい自然に恵まれ、快適で、素敵な国だけど、音楽がなくて退屈だね。それに街が閑散としていて、な〜んにもなくて、殺風景でさびしい感じもする。
例えば、僕は南アフリカからここへ北上してくる途中に、キートマンズフープへ立ち寄ったんだけど、そこで何を見たと思う?」
キートマンズフープというのは、南アフリカとナミビアを結ぶ中継点の街で、ガソリンスタンドを除けば何もない街、と聞いていました。
私も南アフリカへ行く道中で通過予定でしたが、バスを降りるつもりはもちろんありませんでした。そこでこう言いました。
「どうしてキートマンなんかでバスを降りたの?あそこはガソリンスタンド以外はな〜んにもないんでしょ??」
「うん。な〜んにも無いと聞いていたから冗談半分でバスを降りてあの街でしばらく過ごしてみたんだよ。そしたら、もちろん君の言う通り、ガソリンスタンドがあった。あと、リッカーショップ(酒屋)がたくさんあった。それからもう一つ、何があったか分かる?」
「そもそも、あの街にリッカーショップがあるってことは、人が住んでるってことなの?」
「うん。人ももちろんいるよ。だけど、あの街には3つの物しかない。ガスステ、酒屋、それから最後の一つが葬儀屋だ。なんとも異常な組み合わせだと思わない?」

そこで私は、ジンバブエで見た光景を思い出しました。
確かにあの国でも、葬儀屋(Funeral Service)をやたらと目にしたな〜と。

スペイン人の彼曰く、
「僕も、あの何もないキートマンへ行って葬儀屋を見て、ああ、そうだって思ったんだよ。この辺りはHIV感染率が世界でも一番高い地域で、見た感じは豊かな先進国の様だけど、実際は本当に多くの人が病気で命を落としてるんだってね。」

ボツワナのオッパイの話ではないですが、完璧に作られた快適の町で、人々はガソリンを満たし、酒を買い、そして葬儀屋の世話になっている。
平均寿命45歳程度の豊な国、ナミビア。このことをどう解釈すればよいのでしょうか?

確かに快適だけれど・・・。

そして、私は高速夜行バスに乗り込み、南アフリカのケープタウンへと下って行きました。
キートマンでバスはいったん停車して休憩しましたが、ガソリンスタンドの売店には、まずそうなソーセージパイの他は、チップス類のジャンクフードとソフトドリンクばかりでした。
約30時間後、南アのケープタウンへ着くまでの道中、私に買う事ができた食べ物はファストフードだけ。そればかりずっと食べ続けるのは本当に辛いです。アフリカンの料理、トウモロコシ、バナナ、何でもいいから体に良くて安いものが食べたいと思いました。
バスに乗る前に、アメリカ人の女性が手渡してくれたリンゴのありがたさを、心底かみしめた道中でした。(本当に、みんなどうしてハンバーガーやスナックばっかり食べていられるのかしら・・・)


以上、ナミビアレポートでした。
平均寿命の低さ=国家の貧しさ、ではありません。そのことは確かだと思います。
さて、お葬式の話は、もうこれでお終い。次はもっと楽しい話題で!

ではまた、ごきげんよう。

安希



講演会と写真展示会のお知らせ (三重県総合文化センター) 

皆さま こんばんは。

安希のお知らせです。

現在、三重県津市にある三重県総合文化センターの図書館付近で、旅の写真を展示しています。
そのようなことを、耳にしました。(笑)
たぶん、アフリカの写真が飾ってあると思います。私も近々見に行ってみます!はい!

それから、同じ場所で講演会をすることになりました。
『インパラの朝』で紹介している二年の旅プラス、2009年のアフリカ再訪のことも含めたお話をさせていただく予定です。

題名は『世界を歩く』(そのまま!)で、12月20日(一か月後!)です。
入場は無料。ただし、申し込みは必要ですので、以下のサイトからお申し込みください。
『世界を歩く』

あと、いくつか記事が出るみたいなので・・・
『月刊宝島』 (大きめの記事)11月25日(水)発売。
『LEE 1月号』 (大きめの記事)12月7日(月)発売。
『日経ウーマン1月号』(めちゃめちゃちっちゃい記事) 12月7日(月)発売。

ではまた、ごきげんよう。

安希



ラジオと雑誌と記事のお知らせ 

皆さま、こんにちは。

安希です。
今日はラジオと雑誌と記事連載のお知らせです。

11月15日(日)今日!の深夜、ラジオに出ます。たぶん、でるはず。ほんとに、出るのかな〜。
Growing Reed

それから、「公募ガイド」という雑誌の12月号に記事がでました。
すでに発売されている模様です。

それから、11月20日発売の「青春と読書12月号」の巻頭インタビューに載る予定です。

それから、旅行に関するサイトにも記事(連載2回)が出ています。
一休.com
(記事は一人称で書かれていますが、おばちゃん本人が書いたものではなく、インタヴューです。ちなみに、写真はおばちゃんが撮ったもの。)

あ〜、お腹空いた。とんこつラーメン、食べたいな〜。
ではまた、ごきげんよう。

安希

『インパラの朝』 出版のお知らせ。 11月13日(金)より発売開始です。 

皆さま、こんばんは。
安希の本 『インパラの朝−ユーラシア・アフリカ大陸 684日』 出版のお知らせです。

開高健ノンフィクション賞を受賞した時点では「バックストリートの星たち」という題名でしたが、変更になりました。インパラになりました。インパラです。・・・シカのお友達です。

発売は11月13日(金)から。一般の書店にも並ぶと思います。

オンラインショップの予約受付けは、すでに始まっている模様です。
『インパラの朝』

ではまた、ごきげんよう。

安希

137.オッパイは語る「後編」(マウン) お嬢様のお宅で眠ろうとすると、きゃ〜、巨大なオッパイが〜、迫って来た〜。 

アジア・パシフィック医療改革フォーラム メール会員の皆様

皆様、おはようございます。
安希@日本の秋空って、こんなにも青く美しかったかしら〜、感動的だわ〜。

ボツワナレポート「オッパイは語る」の後編を書いていこうと思います。
バスの中で知り合ったファッショナブルなお嬢様のお宅へ到着した場面から。


お嬢様のお宅は、町の中心街からは少し外れたところにある住宅街にありました。
ボツワナは砂漠地帯が多いためか、家へ向かう道路も家の周りも、砂で煙ってしまっていて視界がとても悪く、マスクなしで呼吸をつづけると咳が出そうな悪い予感がありました。
家は平屋の一軒家で、コンクリート造りの広くも狭くもないような建物でした。

早く家の中へ逃げ込んで、砂煙から逃れたいと思ったのですが、なんと、家の中までが砂だらけ。
じゅうたんも、ソファーも、テレビもDVDプレーヤーも、全部砂でざらざらなのです。何故かと言うと、ドアや窓にガラスが入っておらず、吹きさらしだから。
入口のドアに関しては、もうぼろぼろで壊れてしまっていて、蝶つがいもすべて取れてしまっているので、ただ、斜めにたてかけてあるだけでした。
砂漠地帯の夜は、どんどん風も強くなり冷え込んできます。とりあえず、砂塵吹きさらしの家の中で、ボロボロに汚れたソファーへ座らせてもらって、夕飯(買ったばかりのハンバーガー)を食べることにしました。

すると、家の中にいた彼女の弟(18歳くらい無職)、妹(12歳くらい)、従妹の女性(20歳前後)、お母さんなどの視線が集中。
一人だけ食べているのも確かに変だけど、女性は夕方頃にチャーハンやサラダやチキンを山ほど食べて、夕食は終わっているはずだし、もう時刻は夜の10時を回って、私は自分の夕飯だけハンバーガー屋さんで適当に買ってきただけだったので、分けようもないし・・・。
ハンバーガーを食べ終わって、ジュースを少し飲むと、隣に座っていた彼女が言いました。
「ポテトはもう食べないの?」と。
「食べます。今から。」
私はと〜っても空腹だったので、そのままポテトも食べました。と言うか、どうしてこんなシチュエーションに陥ったのだろうか・・・と真剣に考えてしまいましたね。
彼女はお嬢様ではないのかしら?では、なぜ何度も「おごってあげよう」とか言ったのでしょうか?そして洋服に気を使い、買い物をしまくっていた彼女のお金はいったいどこから出てきたのかしら?と・・・。
DVDやアクセサリーを大量に買い込むぐらいなら、そのお金でみんなでポテトを買えばいいじゃんかぁ。もっと安いアフリカの伝統料理をたらふく食べて、美味しく健康な暮らしをすればいいじゃんかぁ。

さらに、彼女の家にはトイレがなく、用を足したくなった私は、通りの反対側の荒れたステップ地帯まで走って行って、いっしょに着いてきた従妹と並んで用を足しました。
従妹の女性は履物をはかず、素足で野外トイレに走って行き、そのままの足でもちろん家の中にも入って来るわけです。ボツワナって欧米化の進んだ金満大国なんじゃないの?どうしちゃったの?
そしてもちろん、シャワーなどあるはずもなく、しかも砂漠の夜はとても寒いので、外で水を浴びるとかそんな気持ちにもなれずに、シャワー浴びていない歴3日目の、小汚いおばちゃんは、自分の寝袋を広げて中へ入りました。

すると、隣のボロボロのマットに横になった女性が言いました。
「私達、貧乏なの。お金が無いの。」
ほぉ・・・、これはもしかしてボツワナ流の物乞い活動かしら?と思ったおばちゃんは、その後、彼女といろいろな話をしました。

彼女曰く、
「自分も、弟も、従妹も、従妹の彼氏(家にいる)も、誰も働いていないの。母親がパートの仕事を少ししているんだけど、収入は少ないので、私達はとても貧乏なのよ。」
「では、あなたは普段何をしているの?」
「叔母の家や彼氏(首都で仕事をしている中国人)のところへ行く以外は、何もしていない。」
う〜ん、何もしていないのに金遣いは荒いのねぇ。しかも、首都やおばさんの家はとても遠方にあるわけで、交通費だけでもばかにならないと思うのです。
「では、何もしないならしないで、もっと節約するために本当にどこへも行かずに家事を手伝うか、それか、何かをしたいなら、買い物ではなくて仕事をすればいいんじゃないかしら。弟さんもそうだけど、みんなで働けば?」
「ボツワナでは仕事なんて簡単には見つからないのよ。ここは全てがコネとセックスなの。」
「コネとセックス?」
「そうよ。ボツワナの企業は、ほとんどが家族や親せき経営なので、身内しか基本的には雇わない。もしもそうでなくて仕事が欲しければ、まずあなたはとても美しく魅力的でなくてはいけないわね。ボスとセックスすれば、少し仕事がもらえる。そういう社会よ。」

彼女があまりにも堂々とそういう話をするので、ビビりました。
さすがにおばちゃんとしても、「じゃあセックスすれば?」とは言えず、浪費癖だけでも直せばいいのにと思いつつも、「大変なのねぇ」と言葉を濁しました。

ここまで話してくると、彼女の煌びやかな服の理由も、散財できる理由も分かる気がしてきました。
おそらく、彼女にとって中国人の彼氏と言うのは金づるですね。そうでなければ、派手な生活はできないし、その反対に着飾り続けないと「金(セックス)」の機会が減るのでお金が無くなってしまう。
公けに売春をしているわけじゃないけれど、仕事にしても恋人にしても、つまりはそういうことなのかなと思いました。

そして深夜になり、いよいよ疲れてしまったおばちゃんが眠ろうとすると、彼女が・・・、とっとっ突然、脱ぎ出した〜。ひえ〜って言うか、何故??
私は平静を装い通しましたが、なんでこのタイミングで脱ぐのじゃ〜っと思いました。

そしてよ〜く考えてみると、もしかすると彼女は、私を男と勘違いして誘っていた・・・そんな可能性があるのです。
実は、彼女に最初に会ったとき、つまりはバスに乗ったときに、周りにいた若い青年たちとおばちゃんは冗談の言い合いをしていました。

アフリカの男の子が外人を見つけたときは必ず言うことを、彼らはやはり言ってきました。
「僕と結婚してくれ。そして一緒に日本へ行こう!」
そこでおばちゃんは、こう言いました。
「ああ、残念だねぇ。私は男なので、君(男の子)とは結婚できないよ。」
すると青年は、
「大丈夫だよ。僕は実は女なんだ。だから君とは結婚できる。」
と返してきました。

その後も、もちろん冗談としてそんな会話がず〜っと続き、周りにいた男の子たちとの間では、「あの日本人は男だ(冗談)」という設定になったままバスは走り続けました。
そして、例の女性はというと、会話の途中でバスに乗り込ん出来たので、「私が男だ」の部分からしか知らなかったのです。
とくに、私はアジア人種という、彼らにとっては普段見慣れていない人種なので男女の判別がつきにくいうえに、背も高くて髪も短い。
もしかしたら、彼女の愛しの中国人の彼氏よりも、私の方が長身だったかも?という勘違いの可能性です。

さて、夜の場面に戻りますが、彼女は明かりを落とすと私の隣へやって来て、素っ裸になって話しかけてきました。
私はもちろん、寝袋の中で硬直し、さっと目を閉じました。あ〜こんなシチュエーションはもういやじゃ〜っと思いつつ。
そして吹きさらしの寒くて煙たい家の中で、悪夢にうなされて目を覚ますと、はぁ、ついに発熱しました。
この後は、病気の旅人(ウィントフック)で書いた通りです。

翌朝目が覚めると、彼女は再び私に接近してきました。もちろん裸のまま。
「ねぇ、どうだった?よく眠れた?」
そう訊ねる彼女の巨乳が、私の胸まで30センチくらいという距離に大接近、そしてそのままの状態で固定。う〜ん、なんでもいいから、まずはその巨乳を片づけていただきたい。目のやりどころに困るのでございます。

■豊かな国?

さて、ボツワナでオッパイ騒動に巻き込まれ、発熱し、そのまま家を逃げ出した私は、ふらふらになってテントを張り、翌日にはナミビアへ脱出しました。
もしも、彼女の家へ行っていなかったら、ボツワナは鉱物資源に潤う、欧米的近代化が最も進んだアフリカの国。お金持ちの国としての印象だけを私の中に残したはずです。
けれど現実は少し違っている様子でした。

ボツワナは、鉱物資源がある割に人口が少ないので、一人当たりのGDP比較ではアフリカトップクラスです。世界200カ国の中でも70位くらいに位置し、インドや中国やタイやベトナムよりももちろん上です。
要するに、金持ちです。
そして、欧米化された町並みや、人々のファッションから乗り物、いろんなものを見ても、「貧しい」という印象はありません。

ではボツワナは豊かなのかと言えば、必ずしもそうとは言えない。
彼らは高いお金を払って「いびつな欧米的暮らし」を手に入れ、とても高い「ファストフードのハンバーガー」を自慢げに食べ、家にはDVDプレーヤーがあるけれど、それらは砂にまみれて、トイレも窓のガラスもない。
そして、コネとセックスで金の動くボツワナは、世界で最もHIVの感染率の高いエリアに入っていて(アフリカ南部)、お金はあるけれど平均寿命が40歳くらいという、世界で最も命の短い国の一つでもあるわけです。
こうなってくると、豊さって、お金って、なんなんじゃ?と思わざるを得ませんね。

女性の家で、朝の身支度をしているとき、彼女の母親がソファーに座ってテレビを見ながら、とても疲れた顔で朝ごはんを食べていました。
朝ごはんは、ポテトチップスでした。

ボツワナのオッパイ・・・何かを語っていると、おばちゃんは思うのです。

さて、話がまた長くなってきたので、今日はこの辺で・・。
次は、さらに大金持ちの隣国、ナミビアと言う国で、「豊さ」について考えます。

ではまた、ごきげんよう。

安希